今年も無事に昨年オーダーを頂いていた分のルアーを全て納品することが出来ました。
現在、予約から納品まで半年〜1年程掛かるスケジュールで製作するのが精一杯ですが、たくさんのご予約を頂いて大変感謝いたします。
ルアー製作は地道な作業の連続ですが、僕がルアーを作れる間はずっと頑張っていくつもりです。
さて、以前も紹介したことがありましたがモノクロームミノーはホットショット(故 松本功氏)とレイチューン(上原徹也氏)から受け継いだ技法を用いてハンドメイドミノーの製作を行なっています。
その特徴として幾つかある中でも、一際目を引くのは繊細に作り込まれた鰓(エラ)の紅いラインではないでしょうか。
同じように下地に赤を塗って、鰓の赤いラインを再現する手法をとるビルダーも多くいるのですが、ホットショットを製作していた松本功さんの技術は我々の創造の遙か上をいくものでした。

松本さんはこのたったコンマ数ミリにも満たない僅かなラインの中を全て赤く塗るわけでは無かったのです。
レイチューンの上原さんは過去に、「なんで鰓の中を全部赤く塗らんの?」と聞いたところ、松本さんはニンマリとしてこう答えたそうです。
「横から見て、鰓の赤色が見える魚はおらんやろ。魚を下から見た時に鰓の赤色が見えるようにしているんや。」
と答えたそうです。
我々ミノービルダーからすると、この思考とその再現力にただただ驚くばかりなのですが、普通に思いついたとしてもこれを再現しようとは、、、僕なら思いませんね(笑)
(ちなみに上原さんも同じことを言ってましたね笑)

そして紅い鰓のスリットには非常に透明感があり奥行きを感じさせます。この辺りが現行でよく見かけるものとは大きく異なる点でしょう。
顔全体に彫刻を施して立体表現しているわけではないが、そのシャープな造形の中に奥ゆかしさがある。
ウッドベイト(遠藤龍美氏)のルアーが立体表現(3D)であるとすれば、ホットショットは二次元(2D)の中に立体感と透明感を求めた作品なのです。
僕(モノクローム)もその血統を受け継ぎ、全工程セルロース、二次元内での立体表現を追求しています。
立体表現(3D)されたゴツゴツとした作品が男性的な印象を受けるとすれば、我々が作っている二次元表現は滑らかなボディラインを持たせた女性的な印象のルアーといえるかも知れませんね。
今年の納品も終わったのでしばらくはハンドメイド談義でもしていこうかしら…?

小さな釣具屋モノクローム(Fishing Gear Monochrome)
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