今シーズンお客様からお預かりしていたミノーのリペア(修理)が完了しました。
モノクロームでは全工程オールセルロースに拘ってミノー製作を行っております。
塗膜は非常に強靭で、ボディそのものが破壊されない限り塗装が欠けることはほぼありません。
リペアには傷んだ塗膜の再コーティング作業が必須となりますが、モノクロームのミノーのリペアにはセルロースによる再コーティングを行っております。
ハンドメイドに関する知識のある方であればご存知の通り、一度硬化したセルロースの塗膜をセルロースで再コーティングすることは常識的に考えれば不可とされています。
本来であれば硬化してしまった(完成後時間が経過した)場合にセルロースでコーティングすると、塗膜形成時に下地を侵食するという特性から、目も当てられないほどクラック(ひび割れ)してしまい製品価値を失う為です。
しかしモノクロームではリペア時にもセルロースを使用した独自の技術を開発しております。
これによってリペアにウレタンを使用することなく修復が可能になり、リペア後もセルロースならではの塗膜の美しさと強度が維持できるのです。

写真は僕が2〜8年間、サクラマスの実釣で使用しているルアー(上)と今回修理が完了したルアー(下)。
今回修理依頼品のビフォー・アフターの写真を撮影するべきでしたが、気づく前に修理してしまいアフターのみの写真だけになってしまいました。(すいません、、、)
特に今回重症患者だった大きなサイズの110MDF。
岩に挟まって回収時にリップがもげてしまい、同時にリップ差込口の塗膜が割れていました。
顔部分にも大きなクラック(割れ)が入っていたので、このような大きな傷の場合は再コーティングで消すことはできませんが防水処理を行います。
割れてしまって塗膜がなくなってしまった部分(顎の部分)は特殊な樹脂で穴埋めし、再塗装しております。
フックサークルなどでボディ全体が傷だらけでしたが、そちらも研磨+セルロースによる再コーティング。目玉も交換してピカピカに復元しました。
尚、たまに相談をいただくワイヤーの破断については状態にもよりますが、内部に組み込んでしまった貫通ワイヤーなので修復はかなり難しいです。




これらの修理は意外と時間がかかってしまうため有償での修理となります。
今回の修理依頼品であれば修理内容にもよりますが1,500〜2,000円程度で修理を行っております。
修理は原則、オフシーズン中にまとめて行いますので返却時期の指定などは不可となりますのでご理解いただけると助かります。
大切なミノーを永くお使いいただけるように、今後も製品開発やリペア対応をしていきますのでどうぞよろしくお願い致します。

小さな釣具屋モノクローム(Fishing Gear Monochrome)
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