まえがき
ハンドメイド関連の記事については「まえがき」としてどれも同じことを言っていますが、習熟した作り手の製法はほとんどの場合が公開されることはありませんので、ネットや雑誌で見つかる情報というのは間違いが多かったり、肝心な要点については伏せられているものです。
私自身はその後、Raytune上原氏を師として10年間の修行期間を経て今に至りますが、上原氏も原則として改善点のアドバイスはしてくれるものの、作り方については自身で考えるように言われていました。
それ故、私の作り方は独自の製法のところも多く、これが絶対に正しいと言えるようなものではありませんし、作り手として必要以上の情報公開することもありません。
とは言え、ハンドメイドの楽しさを知って欲しいという気持ちもあるので、入門編の部分は私からも発信して行こうと思い、こういった記事を書き綴っていきます。
是非オフシーズンの楽しみとして自身で使うルアーをハンドメイドしてみては如何でしょうか。
それではアルミ貼編・後編です。
ボディへのアルミ貼り
前述でもあったように、アルミ箔にはテープのような粘着層がないので貼り付ける際にはリターダーをボディに塗布して一旦溶かし、乾く前に素早く貼り付け、指で優しく転圧します。
これは口で説明するのは簡単なんだけど、最初は一筋縄では行かないでしょう。
アルミ箔の貼り付けには相応の修練が必要なので、アルミ箔の使用に挫折するビルダーも多くいるのですが、練習あるのみ…です。
触るだけで傷がつくアルミ箔ですが、綺麗に貼れた時の快感はなんとも言えないものがあります。
顔へのアルミ貼り
モノクロームでは顔の部分はアルミテープを使用します。
アルミテープは厚さがあるので、鉄筆でケガく線がより深く、立体感が出ます。
顔の部分までアルミ箔で仕上げるビルダーもいて、それはそれで好きなのですがリアルメイドと呼ばれる精巧な顔つきの表現にはアルミテープがいいでしょう。
よく、顔の部分をどのように作るのかを聞かれることがあります。
以前海外の方からこのアルミ貼りに関してどのようなツールを使うのか?秘密を教えてほしい、と問われたのです。
その時お答えした答えは「knife only = カッターナイフでフリーハンドで切り抜く」です。特にこれと言った秘密のツールは必要ないのです。
顔の部分の展開図を作って貼り付けるわけでもなく、大体のアウトラインで切り出しておいたアルミテープを顔の部分にペタッと貼り、カッターナイフで下書き無しで切り抜くだけです。
強いて言えばあと使うのはポンチと鉄筆くらいのもんですね。
このアルミ貼りの工程は全工程の中でも特に難しい部分で、作り手の腕の見せどころの一つでもあります。
僕もまだまだ自身の理想に近づけるように、もっと綺麗なルアーを目指して日々研究しています。
皆様もオフシーズンの間の時間を有効利用して是非ハンドメイドにトライしてみてください。
ではまた!
投稿者情報
小さな釣具屋モノクローム(Fishing Gear Monochrome)
〒501-5122 岐阜県郡上市白鳥町為真166-2
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